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2008年3月15日 (土)

カエサル

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フランスの歴史小説作家マックス・ガロの「カエサル」を読む。神々と王たちの血を引く選ばれし男としてどんな苦難にも、栄光への道だと自分を信じてつき進むカエサルの心情をあますところなく見事に描いた小説だと思う。策略を用い、弁舌で人を動かし、ときには自らの肉体をなげだして、人生を切り開いていくカエサル。すでに共和制が時代にそぐわなくなったことを知るのはカエサルのみ。やはりいつの時代も変化を的確にとらえ対応してゆく人間は成功する。しかし、そこには多くの妬みと恨みがつきまとう。それが最後の暗殺につながる。「カイ・シュ・テクノン~わが子よ おまえもか」それが今日3月15日。

共和制の政治システムを巧妙に利用して独裁者へと上り詰めるカエサル。それは共和制が陥る大衆迎合主義の盲点を積極的に活用したからだ。「独裁者は、大衆から生まれ、大衆が育てる」。カエサルしかりナポレオンしかり、そしてヒトラーしかりだ。

さて、この小説の面白さは、カエサルの持つ2つの相反する価値観の使い分けをあますところなく描いている点であろう。寛容(クレメンティア)と非情。<ちなみにカエサルは、凱旋を記念して鋳造したコインにクレメンティアと刻んだ>自由と規律。迷信を吹き飛ばす合理主義と神々に耳を傾ける謙虚さ。傲慢と敬意。などなど・・・

そしてガリアでの戦闘シーン。クレオパトラとの享楽の日々。と見せ場ももりだくさん。一気に読んでしまった。

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