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2008年10月12日 (日)

子産

1 2_2 宮城谷昌光「子産」を読む。春秋時代の弱小国・鄭の国の執政として善政に勤め、かの孔子が私淑し、その死に涙した仁愛と礼を重んじた人であった。子産が宰相になって 5年すると 国に盗賊がいなくなり、道に落ちているいるものを誰も拾わず、3年天候不順でも飢えるものがなかったと 「韓非子」にある。時代に並ぶもの無き政治家であったようだ。

子産の目は憂色に染まる。君主の時代が終わり、大夫たちが主権を争う春秋時代のなかば、中原の小国・鄭は晋と楚という2大国の間で向背をくりかえしていた。いまや民は疲弊し、国は誇りを失おうとしている。乱世の戦場にあざやかな武徳をしめす名将・子国の嫡子に生まれ、この時代最上の知識人となる子産は、信義なき自国の悲哀をみつめながら波蘭の人生へと踏みだしてゆくのである。謀叛に巻きこまれ、父 子国は果てる。3年の長きにわたり喪に服した子産はその後、苛烈なる改革者にして情意あふれる恵人として、人を活かす礼とは何かを極め、鄭と運命をともにしていく。

時代を超えることばをもった最初の人・子産とその時代を、比類なき風格と凛然たる文体で描く、宮城谷文学の傑作長編である!

孔子は敬愛する政治家として子産を『論語』公治長篇で次のようにいっている。
 

「かれは,次の四点において君子の資質を備えていた。
 一,行動は慎重であった。
 二,上級者に対する敬意を忘れなかった。
 三,人民に恩恵を施した。
 四,人民を不当な使役にかりたてなかった。」と。

是非ご一読を。

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