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2012年6月 2日 (土)

狂王ヘロデ

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曽野綾子著「狂王ヘロデ」を読む。
bookヘロデ大王。ローマ帝国の庇護の下でユダヤの王となり、都市・神殿・水道などの土木事業や経済を発展させる一方、異常な猜疑心から妻子や縁者、貴族や祭司を次々と謀殺。宮殿は権謀術数の渦に呑まれてゆく。キリスト生誕にまつわるベツレヘムの赤子殺しなど、強圧的な政治を敷いた王の姿を、数奇で劇的な生涯を緻密に描き、人間の欲望と悪の本質を問う。

唖の竪琴弾きの少年の視点から語られる。口が利けない(その上、耳も聞こえず文盲だと思われていた)彼ゆえに、王も心を開くことができたのである。洞穴で生まれたことから「穴」と名づけられたその少年の眼を通して、私たち読者はヘロデ王の素顔の苦しみや悲しみを知ることになる。見事に構成された物語。映像を見るがごとく伝わってきます。この文章力には完敗です。

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