この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡
「この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡」門田隆将著を読む。
第19回山本七平賞受賞作、待望の文庫化! 「台湾」と「台湾海峡」は誰によって守られ、なぜ今も存在しているのか。本書は、その謎に挑み、「義」のために生きた一人の日本人と、国境を越えてそれを支えた人たちの姿を「現代」に蘇らせたスクープ歴史ノンフィクション。
1949(昭和24)年6月、九州・延岡の海岸から小さな漁船が夜陰にまぎれて静かに離れていった。船が目指すのは、真っ黒な海原のはるか彼方にある台湾。その船には、日本陸軍の元・北支那方面軍司令官、根本博中将が乗っていた。
傍らには、「俺の骨を拾え」と言われて随行を命じられた通訳が一人。この時、蒋介石率いる中国国民党と毛沢東率いる中国共産党との「国共内戦」が、まさに決着を迎えようとしていた。共産軍の攻勢によって、大陸から撤退し、いよいよ金門島まで追い込まれた蒋介石。根本は蒋介石を助けるために「密航」を敢行したのである。
「義には義をもって返す」。根本には、終戦時、蒋介石に言葉では表せぬほどの恩義があった。その恩義とは一体、何だったのか。
密航の途中、座礁や船の故障で、九死に一生を得ながら、根本は台湾に辿り着く。感激した蒋介石から根本は「林保源」という中国名を与えられ、金門島に赴く。そして、次々に作戦を立案し、押し寄せる共産軍に立ち向かった――。
解説は、歴史研究家の秦郁彦氏。知られざる現代史の真実が今、紐解かれる。
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