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2014年2月

2014年2月23日 (日)

史記 武帝紀6

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北方謙三著「史記 武帝紀6」を読む。

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前漢の中国。武帝・劉徹の下、匈奴との激しい戦いが繰り返され、無謀とも思える戦の末に力尽き降伏した李陵は、軍人として匈奴で生きることを誓う。一方、匈奴で囚われの身となり北の地に流された蘇武は、狼とともに極寒を生き抜き、自らの生きる理由を問うのだった。彼らの故国では、忍び寄る老いへの不安を募らせる劉徹の姿を、司馬遷が冷徹に記す。そして、匈奴の最精鋭兵を指揮する頭屠が漢軍を追い込むなか、李陵と蘇武は、宿星が導きし再会を果たす。北方版『史記』、佳境の第六巻。
いよいよラスト7巻を残すのみとなりました。6巻は、各人の生き方に対する違いを通して北方の人生観・人間観が描かれていて面白かった。

邪馬台

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北森鴻「邪馬台」を読む。

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明治時代に忽然と消失した村が残した奇妙な文書は、邪馬台国の真相へと至る秘録だった!異端の民俗学者・蓮丈那智の手に渡った「阿久仁村遺聞」。仲間たちとそこに隠された深い謎を追ってゆくうちに、数々のキーワードが浮かんできた。銅鏡、鬼、殺戮、たたら製鉄、出雲大社…。ミステリがすべて解かれたとき、現代まで秘められていた真の日本史が、あなたの眼前に現れる。

いわゆるミステリーですが、題に惹かれて思わず購入。しかし、古代史、古事記などの知識がある程度無いと読んでいてもさっぱり分からないと思いますので、そのあたりが詳しくない人は読まないほうがいいです。著者の急逝によって本当に目指した結末は永遠に失われてしまったので、なんともいえませんが・・・・。位置の比定に拘らず、あくまで民俗学的にアプローチを行うのは面白かった。

2014年2月 9日 (日)

ガウディの鍵

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マルティン,エステバン、カランサ,アンドレウ 共著 「ガウディの鍵」を読む。

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2006年、バルセロナ。美術史研究者のマリアは、老人介護施設にいる祖父から、自分はガウディの後継者で、1926年に事故死したとされているガウディは、“敵”に暗殺されたのだと打ち明けられる。師から託された“秘密”を受け継ぐよう命じ、鍵を渡す祖父。半信半疑ながら手がかりを探し始めるマリアに敵の影がしのびよる。実在するガウディ建築を舞台に、壮大なスケールで描かれるミステリ。
スペインの建築家・ガウディと“スペイン発「ダ・ヴィンチ・コード」”という帯に惹かれて購入してしまいました。ガウディ建築に隠された謎が現代の殺人事件につながる…巻末に物語に関係するガウディの建築物の紹介もあります。

武田家滅亡

Photo 既読 「北天蒼星」の流れで、同じく伊東潤著「武田家滅亡」を読む。

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信玄亡きあと屈指の大国を受け継いだ武田勝頼は、内憂外患を抱えていた。近隣諸国からの脅威に加え、財政逼迫や家臣との対立も勝頼の孤立を深めてゆく。こうした状況のもと、同盟国・北条家から嫁いだ桂姫は、勝頼の苦悩に触れて武田・北条両家の絆たらんとするが…。信玄をも上回る武人の才に恵まれながら悲劇の主人公となった勝頼の後半生を、歴史小説界に現れた破格の才能が活写する本格歴史長編。

人は城と言っていた信玄であるが、それはまた信玄あってのものだったのか。本書では、なるべくして滅亡していった状態が非常によくわかります。
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山梨新報 4月6日朝刊書評欄(単行本版) “健気に散った桂姫” 

伊東潤氏の小説「武田家滅亡」  「桂姫」、それは歴史小説「武田家滅亡」の主役である勝頼夫人・北条氏への、作者伊東潤氏のネーミングである。信玄の側室で勝代の母諏訪御料人に新田次郎が小説「武田信玄」の中で湖衣姫と名づけ、井上靖の小説「風林火山」では由布姫と呼ばれていると同じように(作者注 : 「桂姫」とは、戒名桂林院殿から取られています)。  小説は、天正五(1577)年1月、桂姫が、上杉謙信の養子となって越後へいった北条三郎(後の上杉景虎)への想いを断ち切って、甲斐の武田勝頼に輿入れするため、相模小田原を発った日から始まる。それは武田・北条同盟のあかしであった。  その2年前の「長篠の合戦」の大敗以来、暗い戦雲が覆う甲斐国で、勝頼とともに必死に運命を切り開こうと、姫は健気に生きる。だが、天正十年(1582)2月、織田・徳川氏ばかりか、姫の実家・北条氏まで轡(くつわ)を揃えて甲斐国に攻め込むに及んで、武田氏の滅亡は必至となった。  その時、姫は、武田八幡に「敬って申す祈願の事」で始まる長文の願文を捧げた。 しかし、運命は好転せず、新府城を落ちた勝頼と桂姫は天目山麓の田野の里で滅亡する。 よく知られた滅亡史だが、桂姫の存在によって哀切な読み物となり、文芸評論家縄田一男氏に「これほどの作家が今までどこに隠れていたのか」と言わせている。 

2014年2月 2日 (日)

北天蒼星 上杉三郎景虎血戦録

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伊東潤著「北天蒼星 上杉三郎景虎血戦録」を読む。

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関東の覇者・北条氏康の七男に生まれ、幼少期を箱根権現で過ごした三郎は、越相同盟の証として上杉謙信の養子となる。謙信から初名「景虎」を受け継ぎ、越後、相模・甲州の平和という理想を抱くが、覇権を争う三国間での同盟関係がめまぐるしく変転するにつれ、上杉景勝との家督相続争いにも巻き込まれてゆく。悪と欲に満ちた世に義の旗を立てるべく、己の理想を貫き、乱世を駆け抜けた若き武将の生涯を描く、本格歴史小説!

なんといっても、小田原の北条三郎が謙信の養子となる過程から、その死までを史実を基に展開させ、景勝と樋口与六(のちの直江兼続)が徹底的に悪者に描かれている点が興味深い。めったにない視点での上杉家督争いに夢中になりました。

完全な真実などは、当然なら解らない。しかしこうして多様な面で楽しめるのが歴史系の小説の醍醐味です。 *ただし、司馬や星や中村のように、嘘や作り話を実しやかに喧伝するのはよくない。

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